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レアアースの真実|中国依存と南鳥島深海資源を日本の技術で獲得なるか

中国の鉱山問題と南鳥島の深海資源開発を対比したレアアースのイメージ 楽天
https://www.rakuten-sec.co.jp/session_error.html

こんにちはR2-TMです。

レアアースはスマホやEVを支える「産業のビタミン」。しかし中国依存、環境汚染、輸出規制という影もあります。本記事ではレアアースの真実と、南鳥島の海底資源が日本を変える可能性までを体系的に解説します。

レアアースの真実|中国依存の裏側と南鳥島“海底資源”が日本を変える可能性

中国のレアアース鉱山の影と南鳥島沖の深海資源開発の希望を対比したアイキャッチ
“光(未来産業)”と“影(環境負荷・地政学)”が同居するのがレアアースです。

1. レアアースとは?「産業のビタミン」と呼ばれる理由

レアアース(希土類元素)は、周期表のランタノイド15元素スカンジウムイットリウムを加えた計17元素の総称です。
ネオジウム(Nd)やジスプロシウム(Dy)は強力な永久磁石に、ユウロピウム(Eu)やテルビウム(Tb)は発光材料に使われます。

ここがポイントで、レアアースは「大量に使う材料」ではありません。少量でも性能を跳ね上げる——つまり“混ぜたら勝ち”の添加剤です。
だから「産業のビタミン」と呼ばれます。

レアアースが入る代表製品

  • スマートフォン:スピーカー磁石、振動モーター、カメラ周辺部材など
  • EV・ハイブリッド車:駆動モーターの高性能磁石
  • 風力発電:大型発電機の永久磁石(高効率化)
  • 半導体・電子部品:研磨材や光学用途など(用途は多岐)
  • 防衛用途:高性能センサー、レーダー、誘導系部材(機密領域も多い)

つまりレアアースは、生活の便利さの裏で産業の根っこを支える存在です。
この“根っこ”が特定国に偏ると何が起きるか——そこから話が重くなります。

2. なぜ中国が支配したのか:供給の歴史と“精製”の壁

「レアアースはレアじゃない」——これは半分正解です。
地殻中に広く存在しますが、問題は高濃度で採れる場所が限られること、そして何より精製(分離)が地獄級に難しいことです。

レアアースは化学的性質が似通っているため、鉱石から元素ごとに分ける工程(溶媒抽出など)は複雑で、薬品使用量も増えがちです。
その結果、廃液・尾鉱の処理が重くのしかかります。

中国が強かったのは「採掘」より「精製」

中国は採掘量だけでなく、精製・加工のサプライチェーンを抱え込み、供給網の“上流から中流”を握りました。
この構造ができると、他国が採掘を増やしても、精製・加工で詰まります。
つまり鉱山を持つだけでは勝てないのがレアアースです。

ミニ雑学①:なぜ「元素を分ける」と廃液が増える?

分離は「一発で分ける」ではなく、濃度や溶媒を変えながら段階的に抽出を繰り返します。
その回数が多いほど、廃液や中間生成物が増え、処理コストも上がります。

3. 報道されにくい現実:中国の環境汚染と「ガンの村」

レアアースが“安かった理由”を一言で言うなら、環境コストを価格に乗せなかった(乗せられなかった)ことです。
採掘・精製に伴う尾鉱、廃液の管理が不十分だと、土壌・水系へ影響が出ます。

中国の内モンゴル自治区などでは、大規模な尾鉱ダムや汚染の問題が国際的にも報じられてきました。
その文脈で「ガンの村」と呼ばれる地域が語られることがあります。

“便利”は、どこかの“負担”と交換されている

ここで大事なのは、特定国を叩く話ではなく、私たちが買う製品の価格構造が、誰の負担で成立しているかを考えることです。
もし環境対策と処理費用を十分に積むなら、レアアースはもっと高くなる可能性があります。

ミニ雑学②:「クリーンなEV」も素材が汚いと意味が薄れる?

脱炭素は“走行時の排出”だけでなく、素材採掘〜製造〜廃棄まで含めたライフサイクルで評価されます。
素材の環境負荷が高いと、全体最適が崩れます。

4. ウラン・トリウム問題:放射性廃棄物が“コスト”になる理由

レアアース鉱石には、ウラントリウムといった放射性元素が随伴することがあります。
含有量は鉱床によって異なりますが、問題は「ゼロではない」ことです。

放射性物質の取り扱いは規制や管理コストが非常に大きく、先進国ではここが採算を圧迫します。
「資源はあるのに掘らない(掘れない)」の背景には、こうした現実があります。

ミニ雑学③:「採掘」は産業でも「廃棄物管理」は社会インフラ

鉱山は企業が回しますが、廃棄物処理は行政・地域社会の理解が不可欠です。
つまり採掘は“技術”だけでなく“合意形成”の戦いでもあります。

5. 2010年の衝撃:尖閣を契機に顕在化したサプライチェーンリスク

2010年、尖閣諸島沖での衝突事件を契機に、レアアースの対日輸出が事実上止まったと報道されました。
これにより、供給が特定国に偏る危険性が一気に可視化されます。

サプライチェーンは“普段は見えないのに、止まると全部見える”仕組みです。
特にレアアースのような代替が効きにくい材料は、止まった瞬間にダメージが大きい。

日本の対応:多角化・省レアアース・リサイクル

  • 供給源の多角化:豪州などとの連携強化
  • 省レアアース技術:磁石のDy使用量削減など
  • リサイクル:都市鉱山(使用済み機器から回収)
  • 備蓄:一定量を確保しショックを吸収

ミニ雑学④:「在庫=ムダ」ではない業界がある

ジャストインタイムが理想でも、戦略物資は“止めないための余白”が価値になります。
供給ショックは、在庫を持っているだけで救われるケースがあるからです。

6. 日本の逆転材料:南鳥島の「レアアース泥」と深海採掘の挑戦

日本の排他的経済水域(EEZ)内、南鳥島周辺の深海底でレアアースを高濃度に含む泥(深海泥)が見つかったことは、
「資源輸入国の逆転シナリオ」として注目されてきました。

深海資源は夢があります。ただし夢だけで終わらせないためには、技術・コスト・環境の“三重苦”を越える必要があります。

深海採掘が難しい理由(ざっくり)

  • 水深約5,500m:高水圧、低温、機器の耐久要求が高い
  • 揚泥・分離・輸送:採るより“運ぶ・分ける”が重い
  • 環境配慮:海底生態系・濁りの拡散など
  • 採算:中国産の安さと戦う必要がある

ミニ雑学⑤:深海は「宇宙より遠い」と言われる理由

通信遅延や水圧、機器修理の難しさなど、運用面で“戻れない前提”が多いからです。
深海開発は、現場でのやり直しが高くつきます。

7. 採算の壁をどう越える?マンガンノジュールと複合回収戦略

深海資源の最大課題は、はっきり言って採算です。
“レアアースだけ”でコスト回収が難しい場合、同じ海域にある他の価値金属を組み合わせて収益性を作る発想が出てきます。

その代表がマンガンノジュールです。マンガンノジュールは水深4,000〜6,000mの海底に存在し、ニッケル・銅・コバルトなどを含みます。
EV電池の重要金属と重なるため、注目が集まっています。

「複合回収」という現実的な勝ち筋

価格競争では中国が強い。ならば日本は、技術と品質、環境管理、複合回収で“価値”を作る。
これは資源開発というより、製造業的な最適化に近い発想です。

8. インフォグラフィックで一気に理解:供給網・年表・比較図

ここからは「文章で理解したつもり」を「図で腹落ち」に変えます。下の図はすべて記事内に埋め込み済み(SVG)なので、WordPressでもそのまま表示されます。

8-1. レアアースのサプライチェーン(簡易図解)

① 採掘 鉱山・深海泥

② 精製・分離 薬品・廃液処理

③ 合金・磁石 加工・中流の要

④ 製品 EV / スマホ等

ボトルネック(最重要):②精製・分離 と ③加工 鉱山を持っても、精製・加工が偏るとサプライチェーンは詰まります(=地政学リスク)。

8-2. ざっくり年表:レアアースを巡る「世界の動き」

1980s 中国が産業育成

2000s 供給の集中が進行

2010 輸出制限が話題化

2012-13 南鳥島で深海泥注目

2020s 重要鉱物・供給網再編

8-3. 中国依存の“怖さ”を1枚で:偏るほど脆い(概念図)

供給集中が進むほど「価格・政治・事故」で止まりやすい

集中:低い(分散) リスク:低〜中(代替ルートあり)

集中:中(上流は偏る) リスク:中〜高

集中:高(精製・加工まで偏る) 危険

※数値ではなく概念図。重要なのは「精製・加工」まで偏ると詰まる点。

9. よくある誤解とQ&A:レアアースを“正しく怖がる”ために

Q1. レアアースって本当に「枯渇」するの?

「地球から消える」というより、安く・安全に・大量に供給できる場所が限られるという意味でリスクがあります。
資源問題は“量”だけでなく“供給の仕組み”が核心です。

Q2. 中国以外で採れば解決?

採掘が増えても、精製・加工が偏っていると詰まります。
つまり鉱山の確保だけでは不十分で、中流(分離・加工)の整備がセットです。

Q3. 深海採掘は環境的に大丈夫?

ここは賛否が割れます。海底生態系や濁りの拡散など、評価が必要です。
だからこそ、技術・モニタリング・国際ルールの整備が重要になります。

Q4. 私たちにできることは?

  • 長く使う:買い替え頻度が下がれば素材需要の圧力が下がる
  • 回収に出す:スマホや小型家電は適正回収へ
  • 供給網のニュースに反応する:“素材”の話が出たときが本番

10. Overseas SEO (English): Rare Earth Elements & Japan’s Deep-Sea Strategy

Focus keyword (EN): Rare earth elements / Japan deep-sea mining / Minamitorishima

What are rare earth elements?

Rare earth elements (REEs) are a group of 17 chemical elements including the 15 lanthanides plus scandium and yttrium.
Despite the name, they are not necessarily “rare” in the Earth’s crust. The real challenge is that economically viable deposits are limited,
and separation/refining is complex and costly.

Why REEs matter for modern industries

REEs are often described as “industrial vitamins” because small amounts can dramatically improve performance.
Neodymium and dysprosium are used in high-strength permanent magnets for EV motors and wind turbines.
Europium and terbium are used in phosphors and display technologies.

As EV adoption and renewable energy deployment accelerate, demand for REE-based components is likely to remain strong.
REEs also have strategic importance in defense and advanced electronics, making supply security a national priority for many countries.

The bottleneck: refining and processing

The global REE supply chain is not only about mining. The critical bottlenecks are refining/separation and downstream processing (alloys, magnets).
Even if a country develops mining capacity, limited refining infrastructure can keep it dependent on existing processing hubs.

Geopolitical risk and the 2010 supply shock

REE supply vulnerabilities became widely recognized after the 2010 Japan–China diplomatic tensions, when exports reportedly slowed or halted.
The episode highlighted how concentrated supply chains can create systemic risks for manufacturing economies.

Japan’s response: diversification, recycling, and innovation

Japan has pursued multiple countermeasures: diversifying import sources, investing in recycling (“urban mining”), and reducing heavy REE usage in magnets.
These efforts aim to mitigate supply shocks while supporting high-value manufacturing.

Minamitorishima: Japan’s deep-sea opportunity

One of the most ambitious ideas is developing deep-sea mud resources within Japan’s EEZ near Minamitorishima Island.
Researchers have reported REE-rich deep-sea mud deposits, raising expectations for a long-term strategic alternative.
However, commercialization requires overcoming extreme operating conditions (around 5,500m depth), high capital costs, and environmental concerns.

Economic viability: the “multi-metal” approach

A key challenge is cost competitiveness against established low-cost supply.
One strategy is to improve project economics by co-recovering other valuable metals (e.g., nickel, cobalt) from polymetallic nodules or related resources,
creating a more resilient business case.

Bottom line

Rare earths are not only materials; they sit at the intersection of industrial competitiveness, environmental responsibility, and geopolitical stability.
Japan’s deep-sea strategy is a high-risk, high-reward attempt to reshape supply security—if the technology, economics, and governance align.

11. まとめ:レアアースは「未来の便利」と「見えない代償」を映す鏡

レアアースは、便利でクリーンな未来の中核にある一方で、環境負荷や供給集中という影を抱えています。
そして日本にとって南鳥島の深海資源は「逆転の希望」になり得る一方、採算・環境・技術という現実的な壁もあります。

だからこそ、私たちができるのは「煽り」ではなく、構造を理解して、正しく備えること。
レアアースを知ることは、未来社会のコスト構造を知ることそのものです。

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※本記事は執筆時点の公開情報をもとに整理しています。研究開発、政策、国際情勢、統計は更新される可能性があります。正確性には配慮していますが、最終判断は一次情報(公式発表・統計・論文等)をご確認ください。

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